支援：令和５年度文化庁メディア芸術クリエイター育成支援事業
告解室を連想させる「人の秘密を吸い上げる小部屋」で行われる撮影実験。
その小部屋の中で、カメラは被験者（鑑賞者）から示されたものに形を与えて画像化する。
何が写るかは実験が終わってみないとわからない。
その内容を知るのは小部屋の中の被験者だけだ。
その小部屋の中で、カメラは被験者（鑑賞者）から示されたものに形を与えて画像化する。
何が写るかは実験が終わってみないとわからない。
その内容を知るのは小部屋の中の被験者だけだ。
自身について「打ち明ける」という行為に慣れていない人間にとって、
カメラを前に自身の最もプライベートな部分について話すというのはとても体力を使い、内面の心象に影響を与えるだろう。
その影響がどこまで表面化するかは個人差はあれど、写真はその移り変わりを無作為にカットしその断面をこちらへ見せる。
カメラを前に自身の最もプライベートな部分について話すというのはとても体力を使い、内面の心象に影響を与えるだろう。
その影響がどこまで表面化するかは個人差はあれど、写真はその移り変わりを無作為にカットしその断面をこちらへ見せる。
人と人がコミュニケーションを取るにあたり、
言語ではない部分から得る情報の方がはるかに多く、信ぴょう性がある。
言語ではない部分から得る情報の方がはるかに多く、信ぴょう性がある。
人と人が対峙した時、その一瞬に双方間で交わされる無数のコミュニケー ションは写真では捉えきれないが、写真に写った人間でも同じ現象が起こり得ると考える。
自身の過ちや後悔について話すための絶対的な場所が存在しない中、
皆それぞれの方法を会得して、上手に消化しながら毎日生活している。
皆それぞれの方法を会得して、上手に消化しながら毎日生活している。
外に多くを出さないのが美徳とされる文化の中で、あえてこのような場を設け実験的な方法で撮影すると、カメラがもう一人の自分のように感じられ、自分の中に無いと思っていた言葉や感情、考えが外に出てくるなど、人間の無意識下にある感情が抽出されることがある。
それを写真がどこまで捉えきれるのか、写真と人の双方に対する実験作品である。
A photographic experiment conducted in a small room reminiscent of a confession booth, designed to extract people's secrets. Inside this small room, the camera gives form and image to whatever is presented by the subjects (the viewers).
What will be captured is unknown until the experiment concludes.
Only the subject inside the small room knows the content.
For people unaccustomed to the act of 'opening up' about themselves, speaking about their most private aspects in front of a camera can be physically taxing and influence their inner psyche. The extent to which this influence surfaces varies by individual, but the photographs indiscriminately capture these transitions, showing these cross-sections to us.
In communication between people, the information obtained from non-verbal sources is often much more abundant and credible. When people confront each other, the countless communications exchanged in a moment cannot be fully captured by photographs, yet I believe the same phenomenon can occur with people in photographs.
In the absence of an absolute place to discuss one’s mistakes and regrets, everyone finds their own way to cope and manage their lives daily. In a culture where restraint is considered a virtue, setting up such a space for experimental photography can make the camera feel like another version of oneself, bringing out words, emotions, and thoughts one believed they didn't possess. This can extract emotions that lie in the human subconscious.
This is an experimental work regarding both photography and people, exploring how much a photograph can capture these aspects.
